宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

2021-01-01から1年間の記事一覧

介護福祉士実務者研修

今日は、昨日の骨に染みるような寒さとは打って変わって、暖かでした。介護福祉士実務者研修のパンフレットを、ある研修実施機関に行ってもらってきました。以前にここで介護職初任者研修を受けましたが、かなりしっかりしたカリキュラムを組んでいました。 …

人間の尊厳と自立4.介護福祉士養成コースのカリキュラム改正

2007年の「社会福祉士及び介護福祉士法」の大幅改正で、介護福祉士の誠実義務と資質向上の責務が加わりました。誠実義務では担当する人の「個人の尊厳保持」と「自立した日常生活を営む」ための支援が書かれています。 社会福祉士及び介護福祉士は、その担当…

「心の哲学」

心と身体をめぐる問いは、哲学の中心的問いの一つです。心とは何であって、どこにあるのか? この心をめぐる哲学で、私が最初に鮮烈な印象を受けたのがリチャード・ローティでした。彼は、『哲学と自然の鏡』(Philosophy and the Mirror of nature,1979)で…

すわ!3.11再来か!

昨日(13日)の夜、11時8分の地震は大きかったです。11日から12日にかけて、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の辞任と後継指名問題で、ワイドショーは持ちきりでした。それが今日は、地震のニュースでもちきりです。イヤー、何が起こるか分か…

「科学的とはどういうことか」

これは板倉聖宜さんの本の題名でもあります。『科学的とはどういうことか いたずら博士の科学教室』(仮説社)を読み始めました。なかなか面白いです。でも、そもそもなぜこういう問いが出てきたかというと、介護の専門職としての定義づけを考える中で、「専…

現実と個人の理想との軋轢の中で生じる「問い」

晴れていますが、今日は寒いです。昨日も午前中は曇っていて寒かったですが、午後になって陽が差してきて、少し暖かくなりました。夕方からはまた冷え込んできて、今日は寒いです。窓越しに見る景色は、陽が差していて暖かそうですが、ちょっと外に出ると途…

ハイデガーのSorge(関心・気づかい)1.

ハイデガーの『存在と時間』(1927年)は、存在そのものへの問いを現存在(人間)を通路として問う、というものです。そのために、彼は実存哲学者に分類されますが、彼の問いの本質は「存在」とは何かと言うことでした。ハイデガーの存在そのものへの問いは…

人間の尊厳と自立3.社会福祉基礎構造改革

2012年に介護福祉士養成校で授業を受け持ったとき、「倫理学」ではなく「人間の尊厳と自立」になっていたという話は、最初に書きました。テキストを渡されて、福祉サービスの提供は、措置から利用者の主体的利用(契約)に変わった、というようなことを読ん…

人間の尊厳と自立2.介護とは3大介護のことか?

「社会福祉士及び介護福祉士法」(1987年制定、1988年施行)は2007年に大幅に改正されています。改正は大きく4点あります。①定義規定の見直し、②義務規定の見直し、③資格取得方法の見直し、④社会福祉士の任用・活用の見直しです。現場等で一番話題になるのは…

ニーチェ『ツァラトゥストラ』9:「精神とは自ら生に切り入る生」

『ツァラトゥストラ』の中で、精神について書かれている言葉で一番私が引きつけられているのが、以下の引用の部分です。第二部「著名な賢者たちについて」に出てきます。そして、採録的に第四部の「ヒル」にも出てきます。 精神とは、自ら生のなかへ切って入…

春を先取りするネコヤナギ

今日は空気は冷たかったのですが、晴れていて、部屋の中は暖かでした。今日で1月も終わりです。今月はお花の会は中止です。コロナの影響で、公共の研修室が借りられませんでした。2019年と2020年の1月のお花の会で生けた写真を見てみると、どちらもネコヤナ…

感情的対応

木曜日は夕方から雪混じりの雨になりました。あまりの寒さに、もっと重ね着してくればよかったと思いながら、図書館に本を返しに行きました。すぐ退館するつもりが、本のタイトルを読んでいるうちに、何冊かピックアップして借りてきました。4月からの授業の…

人間の尊厳と自立1.科目成立を考える

これは介護福祉士の試験科目の一つです。私が最初に介護福祉士養成校で受け持った授業は、「倫理学」でした。1997年から2005年まで担当しましたが、次に2012年に再度受け持った時、担当科目名は「人間の尊厳と自立」になっていました。この科目名の仰々しさ…

義務と責任

緊急事態宣言が、東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県の1都3県から、栃木県・岐阜県・愛知県・京都府・大阪府・兵庫県・福岡県の7府県に追加で出されました。11か国・地域との間で例外的に認められていたビジネス関係者の往来も停止。新規入国者も原則認めない…

和魂洋才の現在

和魂洋才とは何か。和魂漢才という言葉もあるようです。和魂漢才とは、「日本固有の精神を以て中国から伝来した学問を活用することの重要性を強調していう」(『広辞苑』)とあります。どうも「和魂〇才」とは、日本の外来文化の吸収の仕方を表現するものと…

心って? 魂って?

謹賀新年 今年も良い年でありますように。 「今年は」ではなく、「今年も」と思わず書いています。昨年の新型コロナ騒動を考えると、「今年は」とか「今年が」と書きたくなりますが、自然に「今年も」と書いています。「生きているだけで丸儲け」という言葉…

h-miya@concerto.plala.or.jp