18日のはまぎくカフェは、ブレインハートセンター院長畑中徹先生にお出でいただき、「脳卒中・認知症にならないコツPartⅡ」と題してお話して頂きました。
畑山先生の講話は、「84ー72」から始まりました。平均寿命・健康寿命・不健康な期間の関係を端的に表す式です。
少し正確に言うと、結果の12は女性の不健康な期間に匹敵します。厚労省のHPを見てみると、2022年時点での日本人の平均寿命は男性が81.05歳、女性が87.09歳です。平均を取ると84。健康寿命は2022年時点で、男性72.57歳、女性74.45歳で、不健康期間が男性で約9年、女性で約12年あります。男女の健康寿命の差は3年、平均寿命の差は6年で、平均寿命では男女の差が長くなっています。生命力の差が表れているのかもしれません。でも、健康寿命の差は半分で、女性の方が、寝たきり期間が長くなります。
脳卒中と認知症で、寝たきり原因の半分以上(55%)になります。これを防げば、寝たきりになるリスクを下げられるわけです。
脳卒中を予防するポイントが「高血圧、高血糖、コレステロール」(コケコッコー)。そして、 脳卒中を見つけ対応するポイントがFAST。Face、Arm、Speach、Timeです。FASTを身体を使って覚えましょうという号令の下、みんなで繰り返しました。
認知症には海馬の委縮が関わっているというお話で、委縮した海馬を戻すにはどうするかという話にも展開。映画の一場面でしょうか、娘と父親の会話が映像でまず流れました。バス停でバスを待つ老人と妊娠した若い女性の会話。老人は女性に何か月かを問います。5カ月という答えと一緒に、女性が涙ぐみます。老人は何が不安なのか尋ね、誰か助けてくれる人はいないのかと問います。女性は、父親と私だけで暮らしている、と。そこへバスが来て、女性が老人に言います。「お父さん、バスが来たわ」と。
ちょっとこの場面は、考えさせられました。通常、人を忘れるのは大分認知症が進んでから、と本で読んでいたので、老人の対応の「普通さ」と違和感がありました。ただ、認知症にもいろいろあります。アルツハイマー型認知症と脳血管性認知症が、比較的よく知られています。クリスティーン・ブライデン(ボーデン)さんという方がいます。最初46歳でアルツハイマー型認知症と診断され、その後前頭側頭型認知症と再診断されました。『私は誰になっていくの?』『私は私になっていく』の著者です。再婚後の名前がブライデンで、最初の本『私は誰になっていくの?』が出版された1998年はボーデンでした。1994年に最初の夫との離婚が成立しています。ボーデンが結婚前の名前なのか結婚していた時の名前なのかは分かりません。1999年にポール・ブライデンさんと再婚しています。
ドキュメンタリー番組を見た時も、彼女が認知症を発症しているというのが信じられませんでした。彼女の場合は、発症前の知的水準が高かったため、一見普通に見えるという担当医の解説が入っていました。しかし、クリスティーンさんが、スプーンとフォークを分けてしまおうとして、「これは私には難しすぎる。ポールにやってもらうわ」という場面がありました。そうか、と思った瞬間です。
認知症と言ってもその種類は一つではなく、さらに症状の出方も多様です。歳を取ると共に、物忘れは増えますし、考え方や対応の仕方も頑固になっていきます。確かにクリスティーンさんの場合は、46歳という年齢から考えて、老化というより病気だということは言えるのだと思います。それでも、認知症と老化の違いって何だろうと思います。

これはAの形です。