宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

お生花新風体

 25日のお花は、お生花(しょうか)でした。池坊のホームページによると、生花は江戸時代中期に成立しました。立花が草木の「調和」に美を見るのに対し、生花は草木そのものの生命力や個性である「出生」の美に着目します。生花では、針金やテープを使いませんが、そういうことだったのです。

 生花正風体は明治時代に成立し、万物の基本と考えられてきた「天・地・人」を真・副(そえ)・体(たい)で表現します。長さ関係や生ける位置、向きなどの約束事があります。型が決まると美しいとつくづく見入りますが、創作過程は結構神経を使って大変です。

 今回は新風体で、1977年に現家元池坊専永氏によって発表されました。約束事が少なく、水際一握りをスッキリさせることと直線になるように生けること以外は、生ける人のバランス感覚が重視されます。「主・用・あしらい」で生けます。何を主にするかは、印象の強さが決め手です。

 主は丹頂アリアム。曲線の美しさを生かしたいと思いました。用は葉っぱのオクラレルカ。あしらいはバラです。器を家に戻ってから変えました。

 

 他のお二人の生花は、オクラレルカを主にしています。丹頂アリアムが用でバラがあしらいです。

 正風体と違って、生け易いです。新風体には、はまりそう。

h-miya@concerto.plala.or.jp