宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

歌声を堪能する

 12月になって急に寒い日が増えました。今日はまた一段と寒かったですが、そう言えば、8日はお天気も悪く寒かったです。東京での仕事で、二コマ続きの授業でした。帰って来て、車に乗ると車の中が冷え切っていました。14日も寒かったです。15日は「はまぎくカフェ」の第11回目でした。お天気は回復しましたが、思ったほど暖かくは感じませんでした。

 今回の「はまぎくカフェ」は山本彩子さんのミニコンサート。後半では歌唱指導もあり、『キャッツ』の「メモリー」を一緒に歌いました。でも、やはり、彩子さんの独唱は素晴らしかった。話をするときの声は、とても可愛らしいのですが、歌声は鍛えられた声の持つ魅力を堪能させてくれます。人間の声がここまでつややかに膨らみをもって表現力を獲得することに、感動してしまいます。

 『更級日記』「足柄山」の部分に、歌を歌う遊女が出てきます。「声すべて似るものなく、空にすみのぼりてめでたく歌をうたう」とあります。それを聴いていた人たちがみんなひどく感動した、という場面です。歌声が空にすみのぼる、という捉え方や歌に心を揺さぶられるというのがどういうことか、実感として分かります。

 参加していた方たちも、声の芸術を堪能された気がしました。私はこれまで、オペラをテレビなどで見ていてもあまり関心が持てませんでした。でも、(クラシックで訓練された)生の歌声には、人の心をつかむ力があることを実感しています。

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   12月15日 クリスマス・ミニコンサートで歌う山本彩子さん

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