宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

クリスマス・リース作り

 7日のはまぎくカフェで、クリスマス・リースを作りました。自分で手作りできるとは思ってもいなかったので、新鮮な体験でした。

 クリスマス・リースはキリスト教に起源をもつものではありません。リースは古代ローマにさかのぼると言われます。そう言われれば、オリンピックの勝者に月桂樹のリースが贈られたりしています。古代ローマでは、リースは花や葉で作られた輪のことです。お祭りやお祝い事に冠として使われ、冠は太陽を意味しました。その後、各地に広がる中で、常緑樹が使われるようになって、豊穣や繁栄の象徴的意味を持つようになりました。その結果、新年や冬至に飾られるようになったようです。それが、キリスト教にも取り入れられると、柊のリースが、キリストが十字架にかけられた時のイバラの冠を意味するようになり、クリスマス・リースとして飾られるようになったと言われます。

 クリスマス・リースには三つの意味があると言われます。

 一つ目は、「永遠の愛」。これはリースの円環が終わりのなさ、永遠を意味すると同時に神からの愛(アガペー)が融合して、「神からの永遠の愛」を意味するようになりました。

 二つ目が豊穣や豊作祈願。冬に常緑樹が使われることが関係しているようです。ヒイラギの実や姫リンゴの「赤」は太陽を意味し、月桂樹や松ぼっくりが生命力を意味します。

 ヨーロッパのクリスマス期間は、アドベント待降節)と言われるキリストの降誕を待ち望む時期から始まります。11月30日に一番近い日曜日からクリスマスイブまでの4週間です。松山東雲女子短期大学に就職した時、この降誕祭までの時期のチャペルでの祭礼に感動しました。そして、25日にキリストが誕生し、1月6日に異邦人の前に姿を見せる公現祭まで続きます。この期間は、ずっとクリスマス・リースが飾られているようです。キリストを祝うことと新年を祝うことの二つの意味が込められています。

 三つ目が魔除け。ヒイラギは常緑樹で、生命力の源であり、悪いものから守ってくれると信じられていたようです。日本でも、節分の時にヒイラギに鰯の頭を飾って邪気払いをしました。邪気を防ぐために庭木に使われたりもしました。

 これにクリスマスカラ―の赤・緑・白のオーナメントを飾りました。金銀もキリストの高貴さやベツレヘムの星を意味するものとして、クリスマスカラーとして使われるようです。

                   私の制作リース

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