宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

私のGOBの挑戦へのご支援ありがとうございました

 残念な結果になってしまい、申し訳ありませでした。

 市議選への挑戦は、私の「ゲット・アウト・オブ・ザ・ボックス」でした。これは、久保隅綾さんが立ち上げたGOB-Incubation Partnersのコンセプトです。GOBは、枠や箱を超えイノベーションを生み出すことを支援する会社です。見えない枠や箱への違和感が原動力です。

 社会学者の宮台真司が、共同体的プラットフォームを、典型としてのそれではなく、変形として呼び戻す必要性を言っています。私の解釈では、分断が進んでいる現代にどうやって「連帯」を構築してゆくかの問題への、一つの回答です。

 従来の共同体は、解体あるいは形骸化しています。ただ私たちの感覚の中に、共同体の共同幻想はあると思います。それが懐かしさやあるいはうっとおしさを感じさせます。しかし、絆というより連帯をいかに作り出すのか。それは連帯とは何かの問いでもあります。

 その問いへの、私の挑戦が地域政治への参画でした。研究や教育の場からのGOB。ただ残念ながら、それを上手く伝えられなかったなあと思います。地域の再生には、住民一人ひとりのGOBが必要だと思います。今回は、女性たちに自分たちの力をまちづくりに使いましょう、と呼びかけました。ただこれは、女性たちだけでなく、男性たちの問題でもあります。

 組織の論理や感覚をどう超えるのか、従来の慣習をどう超えるのか。今問われているのは、ここの部分ではないかと思います。ゼロからイチを作り出すこと。日本の戦後の発展は1から100を生み出す効率性によって、成功したと言われます。

 現在、日本全体もそして地域はなおさら、このゼロからイチを作る創造性、デザイン力が試されているのでしょう。地方自治は住民の主体的参画によって活性化します。まちづくりに生活者としての女性のデザイン力は、大きな役割を担うと思います。そしてそのことで、新しい関係性が構築されてゆくものと信じています。

                                  宮内ひさこ

 

h-miya@concerto.plala.or.jp