午前中は雨がぱらついていましたが、3時過ぎには上がっていました。友だちと久しぶりにランチをして、それぞれの近況を報告しあって、そのあと一人で東京都美術館で開催されている「藤田嗣治展」を観てきました。
藤田嗣治は1886年(明治19)軍医の次男として、東京で生を受けました。14歳で画家になる決心をして、父親の許しを得て東京美術学校で学び、1913年にフランスに渡ります。エコール・ド・パリの一人としてシャガールやモディリアーニらと共に人気画家になり、乳白色の下地、細い線描を特徴とする独自の画風を完成します。1934年に帰国し、第2次世界大戦中は「アッツ島玉砕」などの戦争画も描きました。そのため戦後は国策協力を糾弾されて、49年に日本を離れます。ニューヨークを経てパリに渡り、55年にはフランス国籍を取得し、洗礼も受けてレオナール・フジタとして、1968年に亡くなりました。
膨大な量の作品が一か所に集められていて、圧倒されます。独特のつややかな乳白色の世界は、装飾美の世界。それだけに1940年の「争闘(猫)」には驚きでした。こんなものも描いていたのか、と思うと同時に、でも「5人の裸婦像」(1923年)の構成的な画面の作り方と同じ感覚、写実というより構成された装飾性を感じました。
久しぶりに美術館に行って、美術館巡りもいいなぁと思いながら帰ってきました。
ガラスで反射してしまいました。 国立西洋美術館の催し物は、外からでも人が溢れ
ているのが分かりました。