宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

「日本学術会議」新会員候補6名の任命拒否

 日本学術会議の人事で、菅義偉首相が新会員候補6名の任命を拒否しました。日本学術会議の定員は210人で、任期は6年。3年毎に半数が交代します。内閣総理大臣が所轄し、その経費は国の予算から出ています。日本学術会議は、日本学術会議法(1948年施行)によって、1949年に設立されています。「任命権は形式的なもの」(1983年参議院文教委員会で政府答弁)のはずが、と「学問の自由への侵害」と批判が起こったわけです。

 2日の記者会見で、加藤勝信官房長官は、2018年に内閣府内閣法制局が首相の任命権を定めている日本学術会議法について協議し、「解釈を確認」していると発言しました。その時、任命拒否も認められると解釈変更した可能性があるそうですが、公表はされていません。

 日本学士院は、1879年に東京学士院として発足し、その後帝国学士院になり、第2次世界大戦後に日本学士院なりました。日本学士院は、現在、日本学術会議の中におかれるとされています。文部科学省の特別機関で、定員150名、終身で、年金(年間250万円くらい)が支給されています。日本学術会議には年間約10億円、日本学士院へは約6億円が税金から支出されています。日本学士院の約6億円のうち、4億円分は年金への支出と経費で使われています。

 何をやっているところなのか、私も名前しか知らなかったので、今回の任命拒否騒動で、少し調べましたが、具体的にはやはりよく分かりませんでした。問題は、税金が投入されているのに、会員の推薦過程も任命拒否の理由もはっきりしないところにあります。ここも既得権益闘争が絡んでいるのでしょうか。

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               2019年9月28日根津美術館の庭園

 

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