宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

ブラックホール

 昨夜遅くのニュースでも話題になっていたブラックホールの撮影成功。ブラックホールとは、非常に重い、重力の強い天体だそうです。天体だったんだ、と改めて驚きます。何でも吸いこんでしまう空間のように考えていました。

  地球から約5500万光年離れたおとめ座のM87銀河の中心にあるブラックホールだとか。1光年は9兆4600億キロメートルですから、その5500万倍。質料は太陽の65億倍。ちょっとイメージもできない、壮大な世界です。科学の世界はミクロの世界に向かう方向とマクロの世界に向かう方向と、どちらも私たちのイメージをはるかに超えてしまいました。

 こういうニュースに触れると、人間がぐちゃぐちゃやっていることとのギャップの大きさに、はっとさせられます。今日の東京新聞の一面の左上半分は、「桜田五輪相 辞任表明」でした。ブラックホールのニュースは、2面総合の左、紙面の4分の3くらいを占めています。他の新聞をチェックしていないので、その扱い方の違いを比較できませんが、一面トップに何を持ってくるかなど、書き方と同時にその位置に、新聞社独自の判断が働きカラーが出ます。

 テレビのワイドショーでは、ノーベル賞級の発見と報道しているところもありました。こういう研究に取りつかれている人は、そしてそういう研究の才能を持っている人たちは、おそらく寝ても覚めても、意識はこの問題で占められているのでしょう。うーん、こういう大きな夢、希望を追い求める人もいます。

h-miya@concerto.plala.or.jp