宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

釜上神社

 ずっと気になっていた場所です。神社がありました。周りは田んぼで、その一角が小高い森のようになっている場所です。主神は奥津彦命奥津姫命です。この神様は竈の神様で、台所の神様として一般の家庭でも祀られていたようです。そのご利益に、豊作がありました。納得です。

 神社は、日本の神道に基づく祭祀施設です。日本全国に、宗教法人格を持たないものまで含めると20万社以上あると言われます。確かに、いろんな所にお社があります。神道は、開祖も居なければ、経典もありません。尊崇の対象は「八百万の神」と言われるように、非常に多彩です。自然や実在の人物まで、多種多様。まさに竈の神様やトイレの神様から山の神様、海の神様など、至る所に神格を設定していました。

 天満宮菅原道真を祀りますが、テンマングウと音読みします。これは、仏教の影響だそうです。神仏習合神仏混淆)は奈良時代に仏教が伝来して始まりましたが、私の中でも、交じり合っているなぁと思います。感覚としては、本地垂迹の考え方になっている気がします。神道の神々は仏や菩薩が仮の姿として現れたもの、という。でも、仏教は本来、信仰対象を持ちません。悟りを啓くことが目的なので。

 明治時代に神仏分離令が出されて、それをきっかけに廃仏毀釈運動がおこりました。でも現在の私たちの感覚は、「神様仏様」と手を合わせている気がします。

 

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