今日の風は涼しくなりましたが、まだまだムッとした熱気が日向では感じられます。風がないと結構暑さを感じます。夏の疲れが残っているのを感じますが、一時期の熱中症かなと思う症状は、改善しました。
さて、趣味判断の第四様式は、「様態(Modalität)」から美を説明していますが、この様態とは何か。様態とは物事の在り様ですが、カントの判断機能においては、命題の確実性の度合いを言います。3つに分かれていて、実然判断というのは、それは現実に存在するかそれとも存在しないものかどうか、を問います。蓋然判断では、可能か不可能かが問われ、必然判断では、それは必然的か偶然的かが問われます。
「美とは、概念を用いずに必然的適意の対象として認識されるところのものである」〔68〕と言われますが、これは共通感を前提してのみ可能だと言うのです。なぜなら、ある対象に感じられる美に関する適意(心に適うこと)は、すべての人によってその通りに感じられるだろうことが、ア・プリオリ(先天的)に認識されるような必然性ではありません。また、絶対にある仕方で行為すべきというような実践的必然性でもありません。
この共通感とは、私たちの認識能力である構想力と悟性の自由な遊びから生じる結果のこと〔64〕です。そして、共通感には二つあると言われていますが、美学的判断力の方が共通感覚の名前に値するとも言われます。 「我々は趣味を美学的共通感と名ずけ、普通の人間悟性〔常識〕を論理的共通感と名ずけてよいと思う」(§40の脚注。脚注通し番号13)
さて、この前提される共通感が、経験を可能にする構成的原理として実際に存在するのか、普遍的同意を要求するにしろ理性の要求、単なる理念にすぎないのかは、今の段階では究明できないとも言われています。

タマスダレ。気がついたら、昨日あたりから咲いています。 
一鉢のペチュニアは暑さの中でもこれだけ増えました。