宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

好文木(梅の別名)

 偕楽園にある好文亭は、梅の別名である「好文木」に由来します。好文木という梅の別名は、晋の武帝(236-290)が学問に励んでいるときは梅の花が咲き、学問を怠っているときは花が萎れていたという故事から来ています。

 水戸の梅まつりは19日までですが、11日の弘道館公園の梅は、真っ盛りでした。梅に色々種類がありますが、色の違いは分かりますが、その他の違いはよく分かりません。少し調べてみたら、梅の品種は300種以上あるようです。バラ科に属していますが、3系9性に分類されます。野梅系は野梅から変化したもので、弥生時代頃に中国から渡来したものに近いと言われます。香りの良さが特徴の一つ。これは4つの性に分けられます。緋梅系は枝や幹の内部が紅いもので花色も紅色がほとんど。これは3つの性に分けられます。梅と杏子の雑種が豊後系で、これは2つの性に分けられます。

 下の写真は緋梅系紅梅性に分類される「家康梅」です。徳川家康が、水戸初代藩主となる頼房の誕生を祝って浜松城内で手植えしたものが、後に水戸に移されたようです。家康は梅をとても好んでいたとか。私たちは「花見」というと桜を思いますが、奈良時代頃までは、花というと梅を指していたようです。平安時代前期の貴族で学者の菅原道真(845-903)も梅をこよなく愛していたと言われ、道真を祀る天満宮には梅が植えられています。

 

             泰平。豊後系豊後性に属する一重咲きの梅。

臥竜梅は、梅の品種ではなく、その姿が地に臥した竜のように見えることから付けられている名前のようです。他の地域でも見られますが、梅の古木の姿です。

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