宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

健腸長寿

 今日のはまぎくカフェは、「腸と免疫のお話」。講師は水戸ヤクルト健康教室の波多野さん。元気溢れるパワフルウーマンでした。

 ヤクルトは乳酸飲料としては少々値段が張ります。でも今日の話を聞いて、納得した部分があります。ヤクルトの乳製品の多くは、特定保健用食品です。

 ヤクルトの生産・販売は、1935年から始まり、1938年に「ヤクルト」の商標登録がされました。出発点は、ヤクルトの父と言われる代田稔(1899-1982)さんが、1930年に、腸まで生きて届く乳酸菌の強化培養に成功したことです。これが「ラクトバチルス・カゼイシロタ株ヤクルト菌)」でした。「ヤクルト」という名前はエスペラント語でヨーグルトを意味する「ヤフルト」から来ているそうです。ヤクルトを世界中の人へ、という代田さんの思いが込められている、と言われます。そして、代田さんの信念は、「予防医学」、「健腸長寿」、「誰もが手に入れられる価格で」というものでした。この3番目に関しては、ビジネス化していく中で変わらざるを得なかった、という気がします。

 腸が健康に果たす大きな役割への着目。病気に負けない身体をつくる、という代田さんの信念。そこには、故郷の伊那谷の貧しさの中で、栄養が取れず、体力が付けられないことで亡くなって行った多くの子どもたちへの無念な思いがありました。

 腸の中には悪い菌と良い菌、そしてそのどちらでもない日和見菌が住んでいます。約100兆個に上る腸内細菌は、腸内フローラという腸内細菌の微生物群集を構築しています。日和見菌は全体の約7割で、善玉菌、悪玉菌のうち数が多い方に味方します。日和見菌は、腸内フローラを形成(理想は2:1:7)する上で大きな役割を持っています。通常は善玉菌に加勢するようですが、悪玉菌が増えて2割になると腸内環境が一気に悪化します。シロタ株は胃酸に負けずに腸まで届いて、善玉菌を増やすそうです。

 腸の仕組みと役割を少しだけ理解できました。みんなで飲んだヤクルト400、美味しかったです。

 

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