宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

発達障害の子どもたちとともに

 一般的知識として知っていることは、現実の場面に即適用できるわけではありません。個別と一般化されたものとの間には距離があります。知識を個別に適用していくには、熟練を要します。また個別を一般化していくのも、基準が必要になります。何のために何を抽象化するのか。これは目的を明確にして、どの部分を一般化するか、ということです。

 発達障害といわれる症状には、さまざまな段階があります。比較的軽い子で、定型発達といわれる子どもとの差異がそれほど明瞭でない場合、逆に支援の方向がまだ定まっていない感じがします。ここも難しいところですが、確かに、単にできないというより、脳の回路の中で繋がっていない部分があるという感じを受けます。それも繰り返しの中で、繋がるようになるのかどうか。

 例えば、算数の計算の手続き(筆算など)はできる子が、簡単な暗算では躓きます。特に引き算は苦手です。小学高学年でも「100-50=」が出来ない。筆算ならできます。これには考えてしまいました。ただ筆算するときも、桁を揃えるということが自分では困難なようです。こちらが出した筆算問題は出来ます。

 算数障害というつまずきは、さまざまな認知的要因が関わっていると言われています。数概念や数処理の獲得の部分での躓きは、見えにくいと言われます。この基礎部分が困難であっても、計算や数的推理に進むことが出来ないとは、必ずしも言えないようです。

 どういう形で、指導をしたらいいのかは、問題が何かを明確にしないと難しいと痛感しています。

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               雪柳、ガーベラ、フリージアモンステラ 

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