宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

障害の多様さ

 現在の新型コロナ感染拡大下でのパラリンピック開催には、いろいろな意見があります。私自身もオリンピック開催も含めて、手放しで喜べない複雑さがあります。ただ、身体障害と言ってもいろいろであることに、パラリンピックが日本で開かれなければ、気が付かないままだっただろうと思います。女子トライアスロン視覚障害)で優勝したスペインのスサナ・ロドリゲスさんは、先天的に肌や髪の色素が欠乏している「アルビノ」で、視力はほとんどありません。しかし、理学療法士としての仕事もしていて、新型コロナ感染症の現場でも働いていたそうです。視覚障害と言っても、色々原因があるんだと、改めて思いました。

 現在『東京新聞』に掲載中の「笑顔 共にその先へ」は、障害のある子どもたちの笑顔を撮り続けている葛谷舞子さんの作品を、6回にわたり紹介するものです。葛谷さんがダウン症の子どもと家族の写真を撮り始めたのは、1998年。出生前診断の記事を読んで、胎児に障害があると分かった多くの親たちが中絶を選ぶという事実を知り、衝撃を受けたからでした。葛谷さんは幼い頃人と話すのが怖かったそうです。そういうとき「しゃべらなくても、いつも仲良くしてくれたのがダウン症の子でした。一緒にいると穏やかになれたし、自分を支えてくれる存在でした。そんな子たちが‥‥と、ショックでした」と語る葛谷さん。彼女はじっくり時間をかけて子どもたちの笑顔を引き出します。昨日と今日の新聞に掲載されている2組の親子の写真は、とても素敵でした。

 障害をもつということはどういうことなのでしょうか。そして、問題なのは障害それ自体よりも、社会の中での不適応から生じる二次障害をどうやって防いで行ったらいいのか、ということです。障害が多様であるということは、それへの対処も多様であるということ。抱えている問題を理解しながら、対処法を根気強く身に付けていくということなのかもしれません。本人も周りの人間も。そして何よりも、本人自身が前向きになる、なれることが一番大切なのではないでしょうか。

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     7月下旬に撒いた落花生の種の芽吹き(知り合いから頂いた写真です)

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        落花生に花が咲いたそうです。どういう風に実がなっていくのか、楽しみ! 

h-miya@concerto.plala.or.jp