今日から放課後等デイサービスで、児童指導員の仕事を始めました。発達障害(学習障害を含みます)を持つ子どもたちが、放課後や学校が休みの時に通って来る場所です。
学習障害LD(Ⅼearning Disability)は、脳の中枢神経系に機能疾患があることによって生じると推定されています。旧文部省は1999年に以下のように定義しています。
「学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。学習障害は、その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない。」
今日出会った子どもたちは、かつて私が塾で教えたことがあるような子どもたちがほとんどでした。あの頃、どうしてかなぁと教えながら思っていたこと、それが脳の機能疾患が関わっていたのかもしれない、と思うと何とも複雑な思いがしています。
いろいろなことが分かることで、対応の仕方も変わっていきます。科学的根拠(エビデンス)に基づくことの重要性。その通りだと思います。ただ、社会の側の寛容性が失われていることの問題も大きい気がしています。「みんなちがって、みんないい」の精神がベースにあることが、大切だと思います。その上での科学的根拠に基づく対応でないと、ひたすら矯正のための対応になる気がしています。
柴沼清作「渦」:コロナ下で渦巻く暗黒のブラックホール。渦の中から生じてくる魔物。この魔物は悪魔なの か、新たな未来への希望なのかを問いかけた作品。