宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

『男はつらいよ』31作・32作

 Netflixからどうやって映画を見るのかを試していて、『男はつらいよ』31作目と32作目を見てしまいました。どちらも1983年の作品です。31作目は「旅と女と寅次郎」で、マドンナは都はるみ、8月6日に配給されています。『ローマの休日』が下敷きになっていると言われていますが、有名人演歌歌手の京はるみ(都はるみ)と寅さんが佐渡島を一緒に旅する話です。佐渡島の海女さんたちと、京はるみが掛け合いで「佐渡おけさ」を歌うシーンやたらい船のシーンなど、のどかな別世界に癒されていく京はるみの姿を納得できました。

 32作目「口笛を吹く寅次郎」は12月28日に公開されています。マドンナは竹下景子で、彼女は3作に出演していますが、どの役も別の人物を演じています。弟役で出演していた中井貴一のなんと若いこと。お寺の出戻りの娘朋子(竹下景子)と寅さんのしみじみとした日常が描かれ、備中高梁岡山県西部にある町)の文化の香りが郷愁を誘います。

 どの話もパターンは決まっているのですが、つい引き込まれて観てしまいます。気楽に見られる良さと、日本各地の故郷と東京の故郷、葛飾柴又帝釈天門前町に繰り広げられる日本人の「安心の文化」に見入ってしまいます。そして、寅さんの表情や語り口の上手さで、見飽きないのかもしれません。 

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              カンガルポー、バラ、赤ドラセナ

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