宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

レクリエーション(2)

日本では明治維新以降、近代教育の導入の中で、「遊戯」が重要なテーマでした。勉強の合間に「遊戯」の機会を作って生徒を楽しませ、勉学の増進を図る、という考え方です。運動会もその発想から始まっているようです。コメニウスやロックのレクリエーション…

自我の成立

久しぶりに休みの日の晴れ間。草取りを少ししました。 さて、西洋近代哲学は「私」の感覚の自明性から出発します。近代哲学は、認識論的性格を持ちます。「世界とは?」とか、「よく生きるとは?」というような根本的な問いと向き合ってきた哲学者たちが、問…

レクリエーション(1)

高齢者施設等で行われているレクリエーションは、福祉レクリエーションの括りに入ります。ただ現場のスタッフは、レクリエーションをそれほど歴史的・概念的に捉えているわけではなく、利用者さんに楽しんでもらうことを目標に支援しています。福祉レクリエ…

魂・人格(2)

魂の問題を精神性のレベルに展開していったのが西洋哲学の歴史だと言われます。日本では、魂は宗教の対象であって、思想的に人格化の流れを持ちませんでした。それが日本における大衆的アニミズムの残存と言わたりします。人間における物質と異なる霊魂的な…

魂・人格(1)

人間を人間たらしめている何か。それを何と呼んだらいいのか。魂、霊魂、心、精神と言われるような、肉体とは異なった非物質的な何か。現代では、心という表現が一番分かり易いでしょうか。人間の「いのち」の尊さは人格にある、とも言われます。しかし、こ…

エゴグラム

人格、パーソナリティの考え方には、哲学と心理学では違いがあります。人の命の尊厳を考えるとき、そのいのちの尊さを「人格」に結び付けたりします。これはカントに代表される人格主義の系譜と言っていいと思いますが、心理学では人格は価値的な意味を含み…

h-miya@concerto.plala.or.jp