宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ソクラテスの吟味(エレンコス)

ソクラテスは紀元前469年から399年に生きたと言われています。彼が生きたアテナイは、ペロポネソス戦争(B.C.431-404)の敗戦と衰退に向かう時代にありました。アテナイの人々の心は空洞化し、価値相対主義が蔓延し、第2世代のソフィストたちが活躍していま…

実践か観想か

「~とは何か」は物事の本質を問う、哲学的問い、思弁的問いの典型と言えます。これに対してフロネーシス(思慮)は、状況に即した知(実践の知)を生みます。実践を目指すのか本質を問うのか、どちらが重要? どちらも、と言ってしまえばそこで終わってしま…

本の読めるカフェ

昨日、水戸駅のマックで、一時間くらい本を読んでいました。結構な込み具合で、ちょっと驚きました。高校生から、中高年の男性まで、幅広い年齢層の人たちが、入れ替わり立ち替わり入っては出て行き、スターバックスやサザ、エクセルシオール、タリーズとは…

民主主義は歴史の真理

24日、憲法のつどい実行委員会がありました。5月3日のつどいの総括をしました。上映したドキュメンタリー映画『不思議なクニの憲法』(監督 松井久子)へのアンケートの中に、憲法への関心が広まらないことへの挫折感や日本の民主主義の先行きへの不安感も書…

カキツバタを活ける

カキツバタを活けてきました。池坊の「生花正風体(しょうかしょうふうたい)」の様式です。いけばなは室町時代前期に、聖徳太子創建と云われる六角堂の僧侶、池坊専慶のさす花へ注目が集まるとともに始まりました。神の依代や仏前供花を超えた花の生け方に…

看護と教育

「看護とは何か」という問いと、実際に看護の現場で看護師に要求される知識と技術との関係はどうなっているのか。これは、「教育とは何か」という問いと、学校教育の現場で教師に要求される知識と技術の関係はどうなっているのか、という問いに置き直して考…

介護と看護

看護学校で哲学の授業を担当しています。「看護理論と哲学」の章を読んでいると、まるで介護の理論を読んでいるような気になりました。ヘンダーソンの基本的看護の構成要素など、これは介護そのものだと思いました。 1.患者の呼吸を助ける。2.患者の飲食…

人間の業

宮部みゆき『三鬼 三島屋変調百物語四之続』を読み終えました。面白かったです。第4話の「おくらさま」の評価が高いようですが、私は表題の第3話の「三鬼」に胸をつかれました。人間の業が鬼と化し、それに自らを重ねる話し手の心の深淵から響いてくるような…

静かな時間

名平洞公園 小雨降る一日。何となく一日が過ぎました。こういう日もいい。でも、人気のなさが静かさと感じられるか、寂しさと感じられるか、は私自身の心持なのでしょうか。それとも場所が醸し出すものなのでしょうか。 先日の名平洞公園は静かと感じられま…

憲法ドキュメンタリー番組

久しぶりに名平洞公園を散歩しました。そして四つ葉のクローバーを2本見付けました。去年は、9本見付けたので、今年はあまり散歩してないなあ。 昨日のNHKスペシャル「憲法・70年の潮流」は録画しながら、最後まで見てしまいました。日本会議の出発点が、…

認知症とノーマライゼーション

認知症とは何なのだろう、認知症状を抱えてもできるだけ普通に暮らせないのだろうかと考えています。 認知症状を呈する代表的なものが、アルツハイマー型認知症です。以前に読んだ『100歳の美しい脳 アルツハイマー病の解明に手を差し伸べた修道女たち』(D…

憲法のつどい

今日の憲法のつどいで、ドキュメンタリー映画『不思議なクニの憲法』(監督 松井久子)の上映会を実施しました。見ごたえのある映画でした。若者や女性(主婦、弁護士、フリーター・デモ発起人、アイドル、障がい者で人権活動家)の活動や発言と、識者の発言…

h-miya@concerto.plala.or.jp