宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

合唱団 大洗

 大洗文化センターで、「合唱団 大洗」のコンサートを聴いてきました。合唱にあまり関心の無い私が聴いても、迫力のある、人間の声の力を感じるコンサートでした。

 歌うこと自体は嫌いではないのですが、音程を外すので、難しい歌は一緒に歌うのは止めています。デイサービスでは、利用者さんと一緒に、童謡は結構大きな声で一緒に歌っています。歌うことは発散でもあり、気分がすっきりしますが、声を張り上げすぎて喉が嗄れたりします。発声練習をしないせいもあるのでしょう。

 「合唱団 大洗」は2018年に結成されたようです。3日間で、リハーサルからコンサートまでをやる短期集中合宿型の合唱団だそうです。藤井宏樹さんという日本でも著名な合唱指揮者に指揮を頼みたい、ということで茨城の合唱指揮者たちが企画、実行委員会を作って立ち上げたとのこと。面白いなぁと思います。藤井さんは、他でも同じような短期集中合宿型の合唱団を指揮しているようです。

 信長貴富作曲「男性合唱とピアノためのFragmentsー特攻隊戦死者の手記によるー」は印象的でした。ある種日本人の思念の世界を西欧流の芸術の形式にのせたわけで、こういう可能性もあるのだと感じました。30代半ばに、短期間のドイツ語研修で東ドイツに行ったとき、ニュージーランドから参加していた男性から言われた言葉を思い出しました。哲学を研究していると言ったら、何をやっているかを聞かれ「ニーチェを研究している」と言ったときのことです。「なぜ、日本の問題を哲学のテーマにしないのか」と聞かれました。何と答えたか、あまりよく覚えていませんが、ふとそのときのことを思い出しました。

 でも私が一番楽しめたのは、最後のアンコール曲の「夕焼け小焼け」でした。参加者全員(150名)でこの歌を謳い上げました。素晴らしいとすなおに感動しました。

h-miya@concerto.plala.or.jp