宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

つくば・市民ネットワーク

 昨日(19日)、つくば・市民ネットワークの二人から、話を聞く機会がありました。つくば・市民ネットワークとの出会いは、2012年頃だった気がします。その後、2015年につくばの事務所に伺って、話を聞きました。今回は、ひたちなか市に来ていただいて、市民ネットの基本的考え方と活動について伺いました。

 市民ネットワークは生活クラブ活動の中から出てきた、政治への市民参加システムです。ここで議員とは、市民ネットワークの「代理人」として議会で発言する人のことです。つくば・市民ネットワークの3つの原則は「議員は原則2期8年で交代」、「議員報酬は市民の活動費」、「選挙はカンパとボランティアで」というものです。

 議員報酬は「代理人」の必要経費(健康保険料や市県民税、年金など)を除き、代理人が属する会を作ってそこからネットに寄付します。これによって、事務所経費やネット専従の活動者の経費(といっても月5、6万円くらい。代理人の半分くらいと言ってました)やネットの活動費が賄われます。

 要は市民ネットワーク自体が「議員」なのです。議会へ持って行く意見は、すべてみんなで話し合って決めます。テーマごとに調査部会も作られています。地域の人たちの要望も、代理人だけが聞くのではなく、常に複数で聞きとって、ネットに持ち返って検討する、という形をとります。時間のかかる、効率の悪いやり方ではあります、と永井悦子さん(つくば・市民ネットワークの最初の代理人の一人)が言っていました。

 この手間暇かかるやり方は、しかし、ネットワーク活動に参加する一人ひとりの市民が、政治的に成長していくやり方でもあります。おそらく、こういう活動を通してしか、一般の市民が政治を自分の問題として考え、行動し続けることは難しいでしょう。

 「つくば・市民ネットワーク」が目指している社会とは、多くの市民参加で対話し続けながらまちづくりをしていくことだそうです。真の意味で市民参加を実現するためには、単に自分たちの「応援する」議員を出すことではなく、自分たちが実際に参加し続ける仕組みを作らなければなりません。むしろ議員は、突出して自分だけで走ってはまずいのです。自分もまた一市民として、ネットと一緒に政治的に成長して行くのであり、だからこそ次々とバトンを次の人に託していくのだし、行けるシステムなのです。

 面白システムだし、市民参加型の政治を実現するには、こういうやり方しか、今のところないのかもしれません。もちろん、諸々、問題はありますが。

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4月18日 那珂湊コミュニティセンター脇の広場          4月20 平磯海岸

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