宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

午後の一コマ

 今日の午後のレクリエーションのときに、カルタ取りをしました。何かと言うと、「このやろう」という言葉が出てくるKさん。同じテーブル席のHさんの世話を焼きますが、口調が強いので、最初スタッフは、はらはらしていました。でも今日は、カルタ取りのとき、彼が読み手になって、「Hさん、次は『か』だよ。しっかり取りなよ」とずるしてました。「それ言っちゃだめですよ」と私が何度やんわり注意しても、「あはは」と笑って、思わず私も笑ってしまいました。

 別の日のある女性の利用さんからは「このやろうなんて言葉、ここへきて初めて聞いたわ。そういうこと言わないで下さい」というお叱りの言葉が飛んだりしました。そういうときは結構素直に「分かったよ」なんていうのですが、やはり少しすると口癖なのでしょう、「このやろう」が出てきます。

 体調が悪い時は、例えば昼食後の歯磨きの声掛けをしても「やだ」を連発して、がんとして動いてくれなかったりします。でもどこかでは納得していて、「はい、行きましょう」の掛け声が上手く入ると、「分かったよ、やるよ」と応答してくれます。

 理解し、納得していることへの応答が上手く出来ない。あまのじゃく気質が出てくるようです。でもそれと闘っている自分もいる。なんか面白いなあと思います。

 今日は、ちょっとほのぼのした思いになりました。誰かを友だちと思ったとき、大切にしてきた人なんだろうなあ。それがとても素直に出てきていました。

h-miya@concerto.plala.or.jp