宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

成人の日

 明日9日は、成人の日です。1998年のハッピーマンデー制度によって、2000年から、成人の日が1月第2月曜日に移動しました。私は、成人の日というと1月15日世代なので、年によって、成人の日がうろうろしている感じがして、ピンときません。最も自分が20歳のとき、成人の日をどう受け止めていたかと言われると、地元を離れていたこともあり、成人式に参加しませんでしたから、今と変わりないのかも。

 成人式は地方公共団体が行うイベントで、ほかの国々では見られないようです。奈良時代に始まった元服を起源とします。世界の成人式は、成人になったことを祝うというより、通過儀礼の一つという側面が強いようです。メキシコのベラクルス州では「逆さ吊りで13回まわされる」とか、アフリカにすむマサイ人は、「14,5歳になると一人でサバンナに出かけ、ライオンを仕留めると成人と認められる」など。また、いわゆる先進諸国には「成人式」は特にはないようです。

 面白いなあと思ったのは、ネイティブアメリカンの「ビジョンクエスト」。これは3日3晩、飲まず食わずで(もちろん水もダメ)一人で山籠もりし、天からビジョンをもらうものだそうです。チョークチェリーの苗木を四方に立てて三畳ほどのスペースを作って、そこに籠ります。ここは夜でも安全で、動物も襲ってこないとか。その四角い範囲は、チーフが作った<結界>で守られているからということらしいです。現代では、他文化圏の人たちが一種の自分探しとして、このビジョンクエストに参加したりしているとか。私もちょっと関心を惹かれました。

 現在行われている日本の成人式は、1946年11月22日に埼玉県蕨町(現在の蕨市)で行われた「青年式」がルーツになっています。敗戦の虚脱状態の中、青年たちに希望を持たせ励ますために、蕨町青年団長の高橋庄次郎さん(のち蕨市長)によって始められました。これに刺激された日本政府が、1948年に公布・施行された祝日法に1月15日を成人の日と定め、全国に広まりました。

 成人の日が1月15日になったのは、この日が小正月で、かつて元服の儀が小正月に行われていたからと言われています。

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           5日の勝田駅前とイルミネーション

 

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