宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

憲法と平和と

 11月3日の文化の日、ワークプラザ勝田で開催された「憲法のつどい」に参加しました。30分間の映像上映のあと、衆議院議員の福島のぶゆきさんと茨城大学特任教授の曽我日出夫さんの対談があり、休憩をはさんで質疑応答・討論がありました。

 映像の中に、湾岸戦争の際の、当時の海部首相とジョージ・ブッシュ大統領のやり取りがありました。日本に武力行使への実質的参加を迫るブッシュ氏と、憲法の精神からできないと断る海部氏のやり取り。その時、海部さんが後藤田さんの言葉「アリの一穴」を引いていたのが印象的でした。

 憲法とは何か。立憲主義を守ることに意義があるというのが、福島さんの立場。また、討論のとき、スイスの例が出席者から出されましたが、福島さんはスイスの防衛予算の占める割合の高さを指摘。自衛はお金がかかる、しかし集団防衛は主権が脅かされる可能性をはらむと。そして出席者からも出た意見ですが、軍事力で国の平和は守れるのかに対し、軍事力は最後の砦でその必要性は最小限であるべきとの見解が示されました。「外交・経済・安全保障・市民による民間交流のバランス」なのだと。

 私たちが平和のために、どの道を選んでゆくのか。政治家任せでなく、私たち一人ひとりが考え行動するべきだと思います。そして、今回の「つどい」のテーマではありませんでしたが、憲法を考えるとき、基本的人権の問題をきちんと押さえる必要があると思います。

 下の写真は、サウジアラビア初の女性監督の映画です。サウジの女性たちは保護されていますが、その分制約が多く、大人の女性は近親者の付き添いなしの一人での外出は禁止されています。車の運転も禁止されています。サウジでの撮影時には、直接監督が指示を出せず、映像を介して指示を出したようです。サウジの女性の教育は積極的に進められていますし、女性の境遇は決して惨めではないと言われます。しかし一夫多妻が認められ、自己決定権はそれほど認められていません。

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『少女は自転車に乗って』(2012年)           お母さんのお伴で買い物に

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