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宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

夫婦同姓規定合憲の判断

 16日に下された「夫婦同姓規定は合理性があり合憲」という最高裁判断、どう考えます? 再婚禁止6か月は、違憲という判断が下されましたが。

 別姓の導入には、「家族の一体感が損なわれる」という反対論が根強く、選択的夫婦別姓導入であっても、子どもの姓をどうするかなどの問題があると言われます。現民法では婚姻届けにあたって、どちらの姓を選択してもよい形になっています。しかし現実は96%の女性が夫の姓に変えています。男性側が姓を変えると、婿養子に入ったのかと言われます。婿養子は、法的には婚姻と同時に妻側の親と養子縁組を別に結ばなければならないので、婚姻で姓を変えただけでは婿養子になったわけではありません。

 同姓に家族の一体感がかかっているなら、そして男女平等は実現されなければならないなら、ここでも30%くらいの男性に名前を変えてもらう仕組みを奨励してはどうでしょうか。少なくとも現状の実質的差別状態は解消するでしょう。女子差別撤廃条約では、差別の定義として、男女の平等を無効にする「効果」を持つものも含めていますから。

 姓を変えるか変えないかは、長男長女時代の現代では、単に個人の思いだけでなく、親世代の「名前を残したい」思いもかかわってきます。また、離婚後も子どもの姓を変えたくないので婚姻時の姓を継続していた人たちが、再婚するとき、悩んだりします。

 明治民法以前、家族の姓を一つにするというシステムはありませんでした。姓をもっている階層自体が1割程度だったと言われます。姓は特権であり、血筋の証明だったわけです。今では姓に家族のまとまりという意味が与えられたわけですが、それが一体感を産んでいるのかどうかはまた別問題ですよね。

 選択制というのは、別に全員に別姓を強制するわけではないのですが、一部別姓にする人たちがいることにも不安定感を感じるのでしょうか。文化というのは「第2の自然」ですから、理屈でない部分が大きく、やっかいではあります。でも不都合をあるグループが集中的に引き受ける状況があるなら、それは変えるべきだと思います。たとえそれが「古き良き時代」との決別につながるとしても、別の道、第3の道を探るべきではないでしょうか。                        宮内 ひさこ

h-miya@concerto.plala.or.jp