宮内寿子「おはなしのへや」

日々、思うこと。

ひたちなか市民大学2回目:電子メールの安全性

今日は、メールの仕組み(2)で「差出人と宛先」「フィルタリング」「安全なメールの送受信」についての話でした。特に面白かったのは、「安全なメールの送受信」の話でした。メールは第3者も見ることができます。「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法が1…

観ること:知覚の客観性2)

「客観性」という言葉に終始批判的だったメルロ=ポンティは、それが自然科学における固定的なものの見方をあらわす言葉としての使用に反対していました。しかし『知覚の現象学』の中で、知覚の客観性という点について、「最適性」と「特権性」を語ります。…

オペラ歌手の小演奏会の夕べ

昨晩、急に個人宅のホールでの、オペラ歌手ご夫妻(ウィーンのテノール歌手と日本人で奥様のソプラノ歌手)の演奏会を聴くことができました。あまりオペラは聴かないのですが、プロの方の磨き抜かれた「声」に圧倒されました。 幼稚園でのオペレッタの実演の…

観ること:知覚の客観性 1)

ケアは観ること・観察から始まると思います。観察は看護においてナイチンゲールが重視したものでもあります。現象学も観察記述から始まります。では観察情報の客観性(人による偏りのなさ・安定性)をどう考えるか。観察情報の客観性は知覚の客観性に集約で…

ひたちなか市民大学:ネットワーク技術

昨晩は、ひたちなか市民大学の開設講座「ネットワーク技術 中級・上級」の初日でした。テーマは「メールの仕組み(1)【電子メール】メールはどうやって届くのか」です。50名募集に89名が応募し、茨城工業高等専門学校側が大教室を提供してくれて、全員受け…

外の世界と内なるテーマと

今日は台風3号が九州に上陸し、速いスピードで東進し、23時現在は関東の南海上を東に進んでいるようです。 職場では1日に利用者さんの有志でじゃが芋ほりをしました。梅雨の晴れ間、少し暑かったのですが、今日のような台風がらみの天気でなくてよかったで…

黄金のアデーレ 名画の帰還

これは、ナチスに奪われたグスタフ・クリムトの名画「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ」を取り戻すために、オーストリア政府を相手に返還訴訟を起こした女性の実話をもとに作られた映画(2015年)です。アデーレの姪で、現在はアメリカに住む82歳のマリ…

教えるということ

教えるということを、高齢者ケアの現場で改めて考えています。教育では教育者と被教育者(以下学習者)の間に、教材があります。この教材にあたるものは、高齢者ケアの場合は何なのでしょうか。 教師が教材研究を行うのは、もちろん教えるためですが、それは…

自衛隊明記の危うさ:九条方式は越えられるのか

東京新聞5月21日の総合(2頁)に、憲法学者の石川健治・東大法学部教授のインタビュー記事が載っています。自衛隊明記の危なさを、統治機構の論点から整理しています。統治機構は3層をなしていて、1層目は「権限はあるか」、2層目は「権限に正統性は…

決められる国会?

今日は晴天で、それほど暑くなく、気持ちのいい一日でした。昨日と今日の新聞をまとめて読みました。昨日の宮子あずささんの「本音のコラム」では、共謀罪の問題が扱われていました。 「共謀罪」の議論は、「社会の安全か人権か」の単純な二者択一ではないと…

アドラー心理学

今日は午後、利用者さんたちと一緒にたこ焼きを作って、おやつにしました。皆さん、たこやネギを切ったり、粉を混ぜてたこ焼き器に流しいれ、トッピングしたりして、楽しそうにおやつ作りをしていました。自分たちで作ったたこ焼きは美味しかったようです。…

アカシアの雨がやむとき

共謀罪の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案が参議院を通過し、7月11日にも施行されるというニュースを見ました。特定秘密保護法、安保関連法と、国民の多くの不安と反対を押し切っての法律の成立施行が続いています。 西田佐知子の「アカシアの雨がやむ…

大洗の原子力機構事故から:知識は力?

大洗・日本原子力研究開発機構の事故で、作業員5人が内部被ばくしました。そのうち50歳代の一人の肺から、22000ベクレルの放射性物質プルトニウム239が検出されたと発表されました。その後、36万ベクレルとも報道されています。プルトニウム239の半減期は2万…

ハンナ・アーレントの「誕生」の概念

人間は泣きながら生まれてきます。死んで行くとき、笑みを浮かべてあるいは穏やかにあるいは苦悩であれ怒りであれ、奈良東大寺戒壇院の四天王のような昇華されたお顔で亡くなりたいものです。それが人生を生き切ったということなのではないでしょうか。人間…

ボランティア

仕事場の施設に、高校生がふれ合い祭に参加するための打ち合わせに来てくれました。彼らは実行委員会を立ち上げ、イベントを企画して参加してくれます。今回は2回目の参加で、実行委員が26名います。その他にも当日ボランティアも大勢参加してくれるようで…

ちぎられた縄

昨日(4日)、常陸太田市の劇工房橋の会第20回公演『ちぎられた縄』を観てきました。1956年に文化座が公演して、千秋楽には観客があふれ、一ツ橋講堂の扉を開けての上演だった作品です。原作は福岡県生まれの戦争文学の代表作家、火野葦平です。火野は196…

『不思議なクニの憲法』2回目視聴

今日、『不思議なクニの憲法』の2回目の視聴をしました。1回目とは違った部分に関心が行きました。そして、以前から憲法改正のための自民党草案の訳の分からなさが、のどにつっかえた骨のようになっていましたが、少しその基本精神が理解できたような気が…

ソクラテスの吟味(エレンコス)

ソクラテスは紀元前469年から399年に生きたと言われています。彼が生きたアテナイは、ペロポネソス戦争(B.C.431-404)の敗戦と衰退に向かう時代にありました。アテナイの人々の心は空洞化し、価値相対主義が蔓延し、第2世代のソフィストたちが活躍していま…

実践か哲学か

「~とは何か」は物事の本質を問う、哲学的問い、思弁的問いの典型と言えます。これに対してフロネーシス(思慮)は、状況に即した知(実践の知)を生みます。実践を目指すのか本質を問うのか、どちらが重要? どちらも、と言ってしまえばそこで終わってしま…

本の読めるカフェ

昨日、水戸駅のマックで、一時間くらい本を読んでいました。結構な込み具合で、ちょっと驚きました。高校生から、中高年の男性まで、幅広い年齢層の人たちが、入れ替わり立ち替わり入っては出て行き、スターバックスやサザ、エクセルシオール、タリーズとは…

民主主義は歴史の真理

24日、憲法のつどい実行委員会がありました。5月3日のつどいの総括をしました。上映したドキュメンタリー映画『不思議なクニの憲法』(監督 松井久子)へのアンケートの中に、憲法への関心が広まらないことへの挫折感や日本の民主主義の先行きへの不安感も書…

カキツバタを活ける

カキツバタを活けてきました。池坊の「生花正風体(しょうかしょうふうたい)」の様式です。いけばなは室町時代前期に、聖徳太子創建と云われる六角堂の僧侶、池坊専慶のさす花へ注目が集まるとともに始まりました。神の依代や仏前供花を超えた花の生け方に…

看護と教育

「看護とは何か」という問いと、実際に看護の現場で看護師に要求される知識と技術との関係はどうなっているのか。これは、「教育とは何か」という問いと、学校教育の現場で教師に要求される知識と技術の関係はどうなっているのか、という問いに置き直して考…

介護と看護

看護学校で哲学の授業を担当しています。「看護理論と哲学」の章を読んでいると、まるで介護の理論を読んでいるような気になりました。ヘンダーソンの基本的看護の構成要素など、これは介護そのものだと思いました。 1.患者の呼吸を助ける。2.患者の飲食…

人間の業

宮部みゆき『三鬼 三島屋変調百物語四之続』を読み終えました。面白かったです。第4話の「おくらさま」の評価が高いようですが、私は表題の第3話の「三鬼」に胸をつかれました。人間の業が鬼と化し、それに自らを重ねる話し手の心の深淵から響いてくるような…

静かな時間

名平洞公園 小雨降る一日。何となく一日が過ぎました。こういう日もいい。でも、人気のなさが静かさと感じられるか、寂しさと感じられるか、は私自身の心持なのでしょうか。それとも場所が醸し出すものなのでしょうか。 先日の名平洞公園は静かと感じられま…

憲法ドキュメンタリー番組

久しぶりに名平洞公園を散歩しました。そして四つ葉のクローバーを2本見付けました。去年は、9本見付けたので、今年はあまり散歩してないなあ。 昨日のNHKスペシャル「憲法・70年の潮流」は録画しながら、最後まで見てしまいました。日本会議の出発点が、…

認知症とノーマライゼーション

認知症とは何なのだろう、認知症状を抱えてもできるだけ普通に暮らせないのだろうかと考えています。 認知症状を呈する代表的なものが、アルツハイマー型認知症です。以前に読んだ『100歳の美しい脳 アルツハイマー病の解明に手を差し伸べた修道女たち』(D…

憲法のつどい

今日の憲法のつどいで、ドキュメンタリー映画『不思議なクニの憲法』(監督 松井久子)の上映会を実施しました。見ごたえのある映画でした。若者や女性(主婦、弁護士、フリーター・デモ発起人、アイドル、障がい者で人権活動家)の活動や発言と、識者の発言…

浦和での同窓会

昨日(29日)、浦和のワシントンホテル2階のファーマーズガーデンで、大学時代の仲間との、恒例の学年同窓会がありました。今回は少なくて、7名の出席。一学年100名でした。亡くなった人や遠方の人もいます。毎回、12、3名は参加していたと思いますが、私も2…

立場にもとづく客観性の乗り越え方

立場を変えることが、隠れている別のものを見ることになるというテーマは、昔から語られてきました。立場が違うと、まるで異なる風景が見えることは事実です。立場に囚われない見方は、より成熟した見方とも言えます。しかし、立場による客観性があるのも事…

佐川文庫 木城館でのサロン・コンサート

佐川文庫 木城館でサロン・コンサート「大須賀恵理ピアノ室内楽シリーズ~未来を嘱望される若者を迎えて~」を聴いてきました。演奏者は、大須賀恵理(ピアノ)、正戸里佳(ヴァイオリン)、岡本誠司(ヴァイオリン)です。岡本誠司さんが最初にバッハの「無…

『ダウントン・アビー』の世界

イギリスの貴族が楽しみに見ていたという『ダウントン・アビー』。確かに、格式ある生活とはどのようなものかを描き出しています。連続物の面白さは、その世界が自分にとっても馴染のものになって、スッとそこに入りこめることです。俳優陣にとってもその世…

自分の目と他人の目の同質性

他人のまなざしとどう向き合うかは、古今東西の人間誰しもが悩んできた問題ではないでしょうか。サルトルの『存在と無』の中の「まなざし」の分析は有名ですが、普通に日常的に気になる問題ですよね。自分が他人の目を気にしすぎると気に病んでみたり、傍若…

あきらめないこと

茨城有権者の会で、「あきらめないこと」という話が出たことは書きました。以前に見たドキュメンタリー番組『植物人間からの生還ーーあなたの声が聞きたい』(NHK1992年)でも、看護婦長紙屋克子さんが、同じことを言っていました。「看護婦があきらめた…

『不思議なクニの憲法』のビラ配り

水戸駅北口で、朝、ビラ配りをしました。ドキュメンタリー映画『不思議なクニの憲法』(監督 松井久子)を5月3日に、勝田のワークプラザで13時30分から上映します。入場料は700円です。主催は「憲法のつどい」実行委員会。 以前小美玉市役所 四季文化館(…

型が育てるもの

中山要『御徒の女』を読みました。御徒というのは、徒侍、徒歩で行列の先導を務めたような下級武士のことです。御徒の女とは、この徒歩組の娘や徒歩組に嫁いだ女たちのことです。時代は、幕末、お徒歩組に生まれた長沼栄津の娘時代から始まります。嫁いで母…

茨城有権者の会 総会:「しぶとい老人たち」

16日(日)、みと文化交流プラザ(元ビヨンド)で、茨城有権者の会主催の映画鑑賞会と総会がありました。映画は市川房枝さんの軌跡をたどった『87歳の青春』。会員以外の参加者20名強のうち、市川房枝さんを知っていた人は数名でした。市川さんの活動に、「…

桜に想う

ほとんどの小学校、中学校の校庭には桜が植えられています。私たちにとって桜はごくありふれた花ですが、同時に特別な花です。奈良時代には梅に人気がありましたが、平安時代以降、花といえば桜を指すようになりました。桜を詠んだ歌としてよく知られている…

『ニュー・シネマ・パラダイス』:痛みの中で、今を「肯定」する

『ニュー・シネマ・パラダイス』の完全版(ディレクターズカット版)を観ました。1988年に公開されたイタリア映画です。監督はジュゼッペ・トルナトーレ。劇場公開の短縮版は123分、ディレクターズカット版は173分です。劇場公開版は内外で高い評価を受け、…

ケアにおける客観性4)ーー生の「展開」から評価する

ケアにおける客観性をニーチェの系譜学の手法から考えてきました。取りあえずまとめておきたいと思います。 ニーチェの系譜学的解釈は、解釈の良し悪しを、複眼的に解釈する技術です。生の遠近法の創造性と解釈している力の質を、生肯定か生否定かという基準…

東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展

最終日に滑り込みで、見てきました。やはり圧倒されました。68面の襖絵すべて展示されていました。鑑真和上座像厨子のある松の間は、「揚州薫風」と題された26面の襖絵が描かれています。これは和上の故郷を描いた水墨画です。東山魁夷の水墨画は、始めて観…

今生きること

明日から4月です。でも明日はまた寒いという予報。 25日の春合宿の参加者の方からの感想をメーリスで読ませていただきながら、いろいろ考えています。私は認知症初期の方の介護の現場にいるので、作業療法士の川口淳一さんの活動について知ることができたの…

千葉・茨城教授学研究の会

25日の土曜日、千葉・茨城教授学研究の会の春合宿に参加させていただきました。毎回、参加者の先生方の授業にかける熱意とそのレベルの高さに、刺激を受けます。 教授学研究の会は、故斎藤喜博氏が1973年に結成したものです。教授学研究は、授業の学、子ども…

ケアにおける客観性3)―系譜学の客観性概念

私たちの毎日の生活の中で、いろいろなものの見方や価値観に出あうのはごくごく当たり前のことです。「カラス、なぜ鳴くの?」「カラスの勝手でしょう」というのは、ドリフターズが流行らせたフレーズでしたが、小阪修平さんが恣意性としての相対主義の時代…

ケアにおける客観性2)―ニーチェの系譜学における文献学の意義

ニーチェは「すべては解釈である」(遠近法主義)と言いながら、しかしその解釈を判断評価できるとします。その際、多様な解釈を一つの「正しい」解釈から判断評価するわけではありません。では、どうするのか。そこで登場するのが、系譜学的解釈です。ニー…

ケアにおける客観性1)―ニーチェの遠近法主義

ケアを相手に寄り添うことと、定義することから始めて、ケアの立場に立った客観性とはどのようなものでしょうか。その際、まずニーチェの解釈のみ(遠近法主義)の立場から始めてみたいと思います。そうすると、立場を超えた客観性をどう設定できるかの問題…

マインドフルネスと現象学

マインドフルネスが言われるようになりました。マインドフルは注意を配るというような意味ですが、マインドフルネスは今、ここに100%注意を集中すること、判断評価しないであるがままの現在を受け入れることと、言われます。現象学のエポケー(判断停止)も…

道徳的発達段階とごまかしーー森友学園問題から

森友学園は小学校設置の認可申請を取り下げました。それに伴い、籠池泰典理事長が退任の意向を表明。 森友学園は、昨年6月に、小学校建設用地として国有地を1億3400万円で取得しました。ところが、国有地取得金額をめぐる疑惑(地価評価額から86%引き)、認…

那珂市つるしびな展

那珂市のつるしびな展に行ってきました。会場は二つしか回れませんでした。那珂総合公園内の歴史民俗資料館と中央公民館の前の曲がり屋です。帰ってきてから、マップを見たら、中央公民館でもやってました。残念。両方とも、ボランティアスタッフが会場運営…

h-miya@concerto.plala.or.jp